17.5.12

今日の一言

大阪中央郵便局は、世界的に見ても極めて質の高い建築物です。欧州でいくつも代表的な近代建築を見てきましたが、それは確かなことだと実感できます。

タイルの割り付けひとつひとつを見ればクオリティの高さが細部にまで行き届き、端正なファサードには緊張感が同居して、設計者の力の入れようと建設に関わった人々の思い入れが伝わってきます。

先の震災では多くの記憶が失われました。これだけ価値のあるものは、どうにかして次代に残さなくてはならないでしょう。

都市間競争という面でも、大阪駅前にあるこの建物は、街の魅力を創る上で極めて重要な存在に違い有りません。折角、未だ残っているのですから、東京で残せなかったものを大阪ではしっかりとした形で残さなければなりません。

大阪だけではなく、日本の貴重な財産であり、これを壊すことは、取り返しの付かない損失に違い有りません。部分保存とありますが、申し訳程度で、さらし首のようで、情けなくなります。先人に敬意を払い、誇りを持ててこその保存です。
全面保存を切に願います。

東京都渋谷区 安野 彰

(5月16日撮影)

1 件のコメント:

  1. 明治建築研究会18:58

    tw12・05・17
    14」大阪中央郵便局の解体工事が進んでいる新聞記事、ブログが気になる。開発側の手口でもある。保存への望みがなくなる事を心配する。保存は、最後まで諦めてはいけない。解体計画が、世論に押されて、一夜で、保存に逆転することもある事を忘れてはいけない。外観を残し、内部から解体する例もあるから、監視を.

    15」昭和40年代、明治建築研究会の小さな保存の声を、動きを、マスコミが支えてくれた。当時の新聞記事を見ると、感謝にたえない。報道の為に反対運動を恐れて、解体を早めた建築もあったが、マスコミの応援で保存の道を開かれた建築も多い。無謀な解体工事を進めようとする大阪中央郵便局について、報道を!

    16」動きがないからなのか、大阪中央郵便局が、あまり報道されないのが心配。大阪の歴史、文化にかかわる歴史建築の開発と保存の問題。報道されれば、市民の関心も出てくるが、報道されなければ、市民には伝わらない。大変な社会状況ではあるが、かけがえのない歴史建築の動向について、紙面を割いてほしい

    17」大阪中央郵便局の現況の報道を願う。市民の声を!賢者が言う、ジャーナリズムが国民の信頼を失う大きな原因に、企業との癒着あるいは国家権力の広報機関化?。三権を監視する役割のはずが、三権の補完物と化してはいないか、日本のジャーナリズムは、重要な三権を監視する役割を果たしていないのでは?

    18」日本郵政は、旧大阪中央郵便局の玄関部分を残して取り壊し、跡地をイベント広場や仮設の郵便局として3年間、暫定的に使う計画を変えていない。正面玄関部分は、計画する複合高層ビルに組み込む予定。解体予定が進む中でも、貴重な近代建築は、建物全体の保全活用の声は高まるばかり、解体工事の中止を

    19」別府市中央公民館(28年竣工、旧別府市公会堂)は、文化財クラスの優れた近代名建築。設計は大阪中央郵便局同様吉田鉄郎。悔いを残さないためにも、歴史建築を、文化財にして保全再生を要望中。現在竣工時の姿に修復する計画が進められている。当研究会も地元の保存の動きに対して関西からも応援中。

    20」旧別府市公会堂として28年竣工の名建築保存・再生。東京中央郵便局や大阪中央郵便局などを設計した逓信建築の先駆者・吉田鉄郎設計。RC造3階建てで5百人収容の大ホールも。日本郵政、大阪市もこれを参考にして、大阪中央郵便局の一部玄関保存の誤魔化しをやめて、建築全体の保存について再検討を

    21」大阪中央郵便局5月16日今日の一言。取り壊さず 現建築物を有効活用する方法を関係者はじめ市民や建築家らで考え続けていけるかどうかが 今を生きる私たちに突きつけられている大きな課題ー取り壊しを乗り越えた近現代建築は、その価値を生かして、今まで以上に活用され、市民に愛され続けています

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