20.4.12

今日の一言

 昨日から(?)大阪中央郵便局舎の解体準備が始まりました。昨日、庁舎前を通ったところ、準備が始まっていました。4月8日、ごく一部の人への公開をした事が、破壊へのステップだったのです。この事実を私たちは許せません。

 1939年(昭和14年)太平洋戦争に入る前に建てられたこの庁舎は、戦争を控えた資材調達等が厳しい情勢下の建物としては奇跡的と云われます。設計は逓信省の技師、吉田鉄郎氏によるもので、モダニズム建築としては最高と評価されています。外観は黒っぽいタイルで、水平と垂直の直線がデザインの基本であるため地味な存在です。しかし、下層から上層へ階の高さが微妙に狭まる設計や大きな窓などが特徴です。
 
 鉄郎は北欧の建物の影響を受けたと云われます。そして、ドイツの建築家で、桂離宮を国際的に有名にしたブルーノ・タウトが高く評価しています。そして、「建築界の指標として今も語り継がれる建築家」と評価されています。また、晩年には『日本の住宅』・『日本の建築』・『日本の庭園』の出版をドイツ語で行い、日本建築や文化を海外に紹介している国際的建築家です。
 
 このような建築家の作品を大阪において保存したい。私たちはこんな思いで郵政関係者へ保存を求めて行きます。ご支援をお願いいたします。

2012.04.20 長山 雅一

解体準備がはじまった局舎全景(4月19日撮影)
解体準備がはじまった局舎の駐車場(4月19日撮影)

1 件のコメント:

  1. 匿名22:45

    私は、必ず大阪中央郵便局舎を守らなければならないと思っている人間のひとりです。
    解体が刻一刻と迫る今、政治家でも日本郵政の人間でも、建築家でもないひとりの市民に過ぎない私に何か出来ることはありませんでしょうか?
    このまま何もせずにただ見ているのはあまりに辛すぎます。

    署名は既にさせて頂いております。
    お知恵を貸していただけるなら幸いです。

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